車を売ってもらえない
そろそろ2台目の車と考えていた頃、チェリーFUが発売されました。よく回るA型エンジンで1400cc・FF、買うぞー!と予定を立てていたら。B君が無線で「FU買ったよ〜。」と。かなりのショックでした。じゃー、ランサーセレステだとお店へ。応対してくれた50過ぎのオジサンに展示車を指差して「これ下さい。」と言うと。「現金ですか?ローンですか?」と聞かれ。「現金でお願いします。」と言うと。「うちはローンしかやってません。」と言われ。私は?????。(本当に、これだけの会話だったのです。)悔しまぎれに無線で「セレステ売ってもらえなかったよー!」と。そして、福島に電話するとT君がいたので「セレステは現金じゃ売れないんだってー、金利なんて払えないよー!」と。「じゃー、今しか乗れない車にしたら。」と言われ、そうかフェアレディZの安い方なら100万円ちょっとだから無理すれば買える。と、急ぎ近所のチェリー販売へ。なんと前月から15万円?値上がりしたとの事でした。主な変更点は電子燃料噴射なので旧型が無いかと思っていたら、モーターショーの会場で“相談コーナー”を見つけました。事情を話すと、係りの方々が手分けして都内の店舗全てに電話をしてくれました。(日産のオジサン達が輝いて見えました。)でも、そうそうある車じゃなかったんですね。
母に電話をすれば翌日には契約できたのでしょうが、水で手を荒らして働いたお金をこれ以上と考え。(バレたら母は泣いて怒るだろうと思いながら) 翌日から“ちび六ラーメン”の生活が始まりました。毎日U君が無線で「今日はチビ何個だよ」と聞き、「じゃーうちに来いよ」と、言ってくれました。そしてしばらくの間、無線の仲間のお宅を転々とした覚えがあります。(食事の事なので奥様やお母さんにも大変迷惑をおかけしました。) やっと憧れの車を手にして喜んでいたら、Eさんから「明日の夜7時半から○チャンネルを見てよ。」と無線が入りました。それは、車が大好きな青年が、憧れの車(クラシックカー)を手に入れる為に食事代を惜しみ必死で働いて、やっと車を手にした時、餓死してしまう物語でした。一人暮しだった私は、毎晩無線で「腹減ったー!あと○万円だー!」とU君やB君と話をしていたのでした。もしかするとEさんの作品のうちの1本は、私がモデルかもしれません。感想は?気分的に“面白くねー!”でした。






この話には、オマケがありました。車の支払いの為、銀行に行くと普通預金にお金が無い。変だと思い聞くと「定期預金に入っています。」と(銀行で勝手に定期にしていた)。支払いを済ませると残高が寂しくなったので送金してもらうと、今度は口座に入金されない。銀行内部の者が私名義の口座をもう一つ作り引き出していたのです。後日、他にも沢山出てきて大騒ぎになりました。車一台買うのにこんなに周りを巻き込むのも珍しい事でしょうね。



また、車屋さんに相手にされなかった。
GS30の走行距離が5万kmを越し。そろそろ新しい車を考えなくてはと思っていたところに。FRなのに前後重量配分が理想的な車が発売されました。新型車発表会の前に実車を見せてもらい、紹介者のX君とN君が親切に?2人乗りのフェアレディZで迎えに来てくれました。「お客様は後ろへどうぞ。」と言われ後部荷室へ乗せられお店へ。店に入ると、お兄ちゃんが順番にカタログを手渡していました。X君、N君と続き私の番になると、脇に置いてあったヒラヒラのチラシを差し出しました。私が「カタログ下さい。」と言うと「免許が取れる歳になったら、あげるからねー。」と。それを聞いていた3歳年下のN君が腹を抱えて笑い転げていました。まーいいかと思っていましたが、車を買う為に来たと知ったお兄ちゃんが「これで機嫌を直してください。」とインスタントコーヒーを差し出したのを見たらバカにされた気がしたのと。車を試乗した際に、何とも言えない不安を感じたので。2代目のフェアレディZを待つ事にしました。ここまで読むと気が付くと思います。私は車屋さんだけでなく同じ位の年齢の女性にも子供扱いされる事が多く(どうせ俺は年寄り子供と男だけだよ)と開き直っていました。




N君のZ。私のZを運転して車から降りたとたん「俺もZ買う」と言って購入。私のZのハンドルを握ってからZを購入した人は、彼を含めて5人。潜伏期間は決心がつくまでの“伝染性Z病”という病気があるのかもしれません。そういう私も借り物のZでコーナーを抜けた途端“いいねー”が“欲しい”に変わっていたのです。