アマチュア無線 U








無線は、自宅で気の合う友達と世間話をしたり、自動車に搭載して道案内をしてもらったり、車同士で連絡を取り合いながら走る際に利用し。複数で走る時には「次の交差点、右だよ。」と言えば、一度に全車に伝わり。集団移動には大変便利でした。
そして、同じ周波数帯の無線機を持っていれば、直ぐに話に混ざる事が出来るので。いろいろな無線局(人)と出会う事が出来ました。最初は声だけなので、口調や声の感じで、どんな人か想像し。何かの機会に出会うと・・・。お互いに笑いをこらえながら、お友達になる事が多かった気がします。
しかし、アマチュア無線局の多くは男で。たまに女性がいても奥様がほとんどでした。そんな環境の中での数少ない女の子との出会いです。



無線で知り合った女の子

近所の女の子
東京で無線に出て間もなく、近所に無線に出ている女の子がいる事を知りました。私は興味が無かったのですが。学校の先輩に「会い行こう。」と強く言われ、先輩を乗せて女子寮へ。玄関の前に駐車。私はルームミラーで様子を見ていました。人影が現れた途端表情が変わったらしく。先輩は「どうした!」と。私は「先輩。行ってらっしゃーい。」と言いました。でも、無理やり連れ出され、二人で自己紹介をして「よろしくお願いしますー。」と言って直ぐに帰ってきました。その後、先輩は無線に出て来なくなり。私も、その女の子とは話をしなくなりました。ところが、しばらくした頃。私のアパートを挟んで毎晩のように、その女の子を口説く男が現れたのです。心の中では良い事と思いましたが。他の皆さんの電波が妨害され、私は仲間が出ている周波数を利用できなくなってしまったのです。仕方なく、その二人が使い始める前に私が電波を出すようにして、やっと他の周波数に移って頂きました。その後、どうなったのか、気にする人は誰もいなかった気がします。



フェアレディZの女の子
私がフェアレディZ(S30)を購入する前の事でした。フェアレディZが欲しくて。腐ってもZだ!(ボロでもフェアレディZが欲しい!)なんて言っていた頃でした。無線で「フェアレディZを持っている女の子なら、どんな女の子でもいい。」と言っていると。Aさんが私に「本当にどんな女の子でも良いのか?」と確認しました。私は、「うん、うん、誰でもいいよー!」と。Aさんは「じゃー、俺が連れて来てやる。」と言って話がまとまり。何故か車4〜5台に、野郎が10人位のドライブに発展していました。当日、M君のローレルHTに乗せてもらい待ち合わせの公園へ。駐車場に入ると正面に白のフェアレディZが止まっていました。

「Aさん凄い!本当に連れて来た!」と言いながら近づくと、急に会話が途切れ。M君はZの横を通り過ぎ、離れた場所に車を止めました。そして私に「どうするの?」と。私「仕方がないだろう、戻ってよ。」と。なんと、運転席が肉で一杯に見えるほどで、どうやってZに乗ったの?と尋ねたくなるような女の子でした。私は挨拶をして、いつものように「わーい!Zた!Zだ!カッコイイー!」と騒いでいましたが。内心は、その場をどう切り抜けるかでドキドキでした。Aさんは、私を見て無理強いはしませんでしたが、大変申し訳ない事をしたと今でも思っています。その後、奥多摩の方へ行きましたが。皆さんフェアレディZとは距離をおいて走っていました。私は、大きい(太った)女の子だからでは無く。一応、男に会いに来るのに作業服?。それもジャンバーは小さくて前が閉じないらしく、Tシャツや下着が見えていたのです。でも、ボサボサの髪の毛と、にらむような目が怖かったのです。(本当は良い人だったのかもしれませんが?)もちろん、その後は、“誰でも良い”なんて言わなくなりました。



無線局のアイドル
夜12時近く、B君と無線で話をしている時でした。突然「HさんBさん、こんばんはー!」と、若い女性の声が・・・。それも、部屋の中にいると感じる位に強い電波に。半分眠ながら話をしていたのが、一気に目が覚め。誰だろうと思いながら「こんばんはー。」と挨拶をすると。いきなり「子供は早く寝なさい!」と、やや年上の女性の声に。何が起きたのか解らないまま交信が終了してしまいました。後でB君に聞くと「Eさんの奥さんと、奥さんの妹さんだよ。」と教えてくれました。その後、妹さんは沼津の自宅から東京と交信していたようですが。高感度(大きい)アンテナを立てられない私には、声を聴く事も出来ませんでした。

この頃は、この女の子が沼津から電波を出すと。周囲の無線局の大きなアンテナがモーターで回転し、全て沼津方向を向くという凄い状況だったのです。この女の子が出た時だけ突然声を出す無線局もいて。私のような電波の弱い者は話に混ざれないので、忘れられてしまい。可愛い声だったけど“迷惑な奴だなー!”と思っていました。
しばらくした頃、B君を乗せて(チェリーで)夕方の府中市内を走っている時でした。「夕食は、何食べるかなー。」と、面倒そうに言うと。B君が「そば食べに行こうよ。」と。私「うん、行こう。ところで何処まで。」と聞くと「沼津の親戚のとこだよ。1時間ちょっとで行けるよ。」と言うので行く事になりました。東名高速ではメーターが振り切っていたのに、到着したのは9時過ぎで。無理に食事をさせて頂き、泊めてもらう事になりました。とても星の綺麗な夜なので駐車場に寝転がり星空を見ていると。車の無線機から先日の可愛いい声が聞こえてきました。B君に「何で、こんなに電波が強いの?」と聞くと。「そこの山の裏に住んでいるんだよ。」と。それは、薬剤師を目指す2歳年上の、とても可愛い女性でした。
右写真の中央上部にあるのが。沼津のお姉さんの写真です。5枚ほどの写真をパネルにして飾ってありました。もちろん憧れの女性でしたが。私には、高嶺の花でした。



そういえば、北海道に行く時。お姉さんに「絵ハガキを送ります。」と言って、全く送れなかったのを思い出したので。無線とは関係ありませんが。次回は、北海道の写真の一部です。