“イニシャルD” オヤジの血も騒ぐ面白さですね。

きっと私が20代だったら拓海君の真似をしていたと思います。どうも私と同じDNAを受け継いだ者もいるようなので。私の失敗談が役立てばと思うのですが・・・?
私が、最初に手にした車は日産チェリー(1000cc)FFでした。メーターが振り切っても160km/hという車で、危険は感じてもダメだ!と思った事はありませんでした。しかし、S30・GS30で走った約8万kmはスピードが上がり、ダメだ!と思った事が5回ありました。原因は、天候1回、運転未熟1回(ブレーキのパーコレーション)、亀の競争で1回、同乗者の一言で2回。なんと敵は、私の勘と経験をを鈍らせる人間だったのです。



花屋のオヤジのドラテク?E車は、楽しむ物で命を賭ける物では無いと思うよ。
高速道路を高速で走るリズムは。1・2・3・4・5、1・2・3・4・5の繰り返しでした。5で後方確認をするのです。通常は、速い車が来ると車線を譲り車と搭乗者を確認します。その夜、確認の為に進路を譲った車はスカイライン2000GT。一般車両なので後に付くと、しばらく加速して私の巡航速度で走行車線に戻りました。(なんだ、もう終りかよ!)と,、追い越すと後にピタッと貼り付かれた。(生意気な・・・、ぶっちぎってやる!)と先行。まんまと相手の罠にはまった私は限界速度に達し、大型トラック3台を追い越そうとした時。悪い予感が的中!
中央の一台のウインカーが点灯、路肩へ車線変更する距離は無く、抜けない!と判断した私はフルブレーキのまま車を中央分離帯に寄せる事しか出来ませんでした。この時、排気ガスで汚れた縁石から10cmほどの所をかすめる、見えるはずの無いタイヤが私には見えていました。そして、大型トラックのタイヤが迫り。もうダメだ!と思った時。真っ暗な空間に飛び込みました。
そこは体が浮いているような、何も感じない空間でした。(ここは、どこだろうと)下を見ると。ヘッドライトに照らされた道が見え(写真かな〜?と思い)、更に下を見るとスピードメーターとタコメーターがあり針は上を指していました。ミラーを見ると大型トラックが2台並んで見えている・・・? ん?と思った瞬間、突然周りの風景が動き出し、音と振動が一気に伝わり。高速道路を走行中だと気が付きました。
(長い直線の下りの為、通常は出ない速度になっていて、一気に120km/h減速しても、まだ大型トラックよりも速い速度でした。) そこまで意地を張っていたのです。
単独なら絶対にやらない事でも相手がある為、危険を無視した“当たり前の結果”でした。その後、相手のドライバーに誘導されパーキングへ。「絶対にトラックの側面に突っ込んだと思ったけど、根性だけじゃなかったんだ。」と言われ「運が良かっただけだよ。」と。彼は、彼女の家からの帰り道で、いつもこの区間で速そうな車に挑戦していた(前回は240ZGに勝った)そうです。長年、衝突しそうになった時の記憶が飛んだと思っていましたが。“イニシャルD”の中で池谷先輩が拓海の車に乗せてもらい、失神するのを見て。私も恐怖で気を失っていたのかもしれないと思いました。記憶が無いのは数秒間だと思いますが。何処にも衝突しなかったのは“運”でしょうね。気が付いた時は、追越車線と走行車線を、またいで走っていました。




私を変えた二人のU君

無線で知り合ったU君は、相手かまわず食ってかかる私に「まーまー抑えて抑えて」と大きな体で、なだめていました。私は「仕方ねー、ひとつ貸しな!」と、その場は我慢する事になり。貸しが増えた頃、何かお世話になり貸しが減り、そのうち仲良しになる事を教えてくれました。彼はステアリングを握ると人格が変わるAB型、B君と共に大変お世話になった人で、この話が続けば時々登場すると思います。

もう一人のU君は、私から見ると“花咲か爺さん”でした。カッコ良くも無く、お金持ちでもない彼が、校内を歩いていて「○○ちゃんおはよう!」「△△ちゃんおはよう!」と声を掛けると、白衣を着て難しい顔をしていた女性達が可愛い笑顔になるのです。また、彼は、とても可愛い彼女を捨てて、あまり可愛いいとは言えない女性を可愛いと言い始めました。しばらくすると何故か私も可愛いく見えて来ました。そして極めつけがBちゃんでした。私の最初の印象は、黒い濡れたボロ雑巾でした。頭は良いのに可愛そうにと思っていたのです。ところが、彼が「Bちゃんおはよう!」「Bちゃん可愛い!」と声を掛けているうちに、とっても可愛い笑顔で応えてくるようになった)のです。彼女は、とても明るく可愛い女性でした。私は、それを見ぬけなかった(引き出せなかった)のです。彼は「女の子は、みんな可愛いよ。」と言っていました。しっかりした考えを持ち、自信があれば、私のようなのが何を言っても気持ちがゆらぐものでは無いのです。もちろん、私も自分を信じ、分け隔てなく人格を尊重し誠実な関心を持つ事で。彼には及びませんでしたが、私も可愛い花を咲かせられるようになりました。(例外はあります)



そんな私達を、冷静に観察している二人(一人と一人半)がいたのです・・・。