下手っぴに贈る。時代遅れの下手っぴドラテク




花屋のオヤジの走りは?
“あちこちの綺麗な景色を眺めながら気持ちよく走る”のが基本でした。
(遠い、遠い過去という事を、お忘れなく。)
通常

チェリーに乗っている頃。都内を安全運転していると、いきなりタクシーや家族連れに追い越されました。原因は〔福島ナンバー〕だったからと思われます。その為、常にミラーに注意をはらいアクセルレスポンスの良い所で走っていました。(もちろん、右車線で立ち往生した車は多数?) そのせいかS30〔多摩ナンバー〕になっても高回転で走ることが多く。微妙なアクセルワークは、足の指先で行い。シフトダウンもエンジン回転を合わせて行い、いつでも反応出来る運転をしていました。



峠の走りは
コーナーリング
S30・GS30での運転は“イニシャルD”のフォーステージ嵐のハチゴーターボに登場するS15と同じでした。直線で目一杯加速。ありったけのブレーキ性能を使って減速(エンジンブレーキは全く使わない)。許す限りの道幅を使いアウト・イン・アウト(グリップ走行)で立ち上がる方法でした。初めての道路で判断を誤り減速しきれない時でも、必ずコーナーの入り口でブレーキを解除しステアリングを切り込みました。後輪のグリップが無くなったら。ステアリングを離し、頭をヘッドレストに押し付けて状況を見ながら、ハンドルが直進状態から少しカウンター気味になった所で捕まえて切り込むのがいつもの運転でした。

“ステアリングから手を離してはいけない”と本に書いてありましたが、私の腕では離した方が素早くカウンターを当てる事が出来、スピンに至る事はありませんでした。
フィルム式の8ミリカメラの画像なので、不鮮明ですが。対向車が無ければ昼間のブラインドコーナーでも対向車線を走っていました。対向車が見えたら、一瞬ステアリングを離し自分の車線に戻るだけです。



追い越し
子供相手に、「峠の追い越しは、見通しの良い右コーナーで・・・。」と言ったら。唯茂君に「おい、おい!」と。「そうか、見通しの良い直線でね。」と。でも、直線でスピード競争をするよりも、コーナーでブレーキング勝負をした方が安全だと思うのですが・・・?
慣れないうちは、追い越したい車の後ろに付いて。排気口からの煙でエンジンブレーキのタイミングを。ブレーキランプでフットブレーキのタイミングを知り。自分よりブレーキのポイントが早い事を確認し、見通しの良い右コーナーで右車線に出ると、ブレーキングポイントの違いで勝手に後ろへ行ってくれました。慣れると後ろに付くだけで判断がつきましたが、ガードレールに隠れるような低い車が怖かったですね。




イニシャルDを見るまで、ドリフトはパワーでするものと思っていましたが、荷重移動が基本なんですね。アニメで勉強出来るなんて良い時代です。下記は、イニシャルDの中で拓海君が中低速コーナーで頻繁に使っているように見えるブレーキングドリフト?だと思います。(間違えていたら教えて下さい。)しっかりと車両感覚を身に付け、近くのミニサーキット等で練習して下さい。



花屋のオヤジのドラテクG
“イニシャルD ACT1 究極のとうふ屋ドリフト”

偶然極めた花屋ドリフト

S130を購入して間もなく。下関に行ったS君に呼ばれました。東京→福島→東京→名古屋→下関と4日間で約2000kmを移動し、疲れと二日酔いのまま九州自動車道路を走っている時でした。道路の継ぎ目の音と振動を感じているうちに、体に触れているシート、ハンドル、ペダルそして路面に接する4個のタイヤだけが見えてきました。今まではパニック時に1個のタイヤだけ見えたのが4個同時に感じれるようになったのです。あたかも四畳半の細長い絨毯にタイヤが付いているように透けて見えていました。(とても不思議な感じでした。)
約半年後(忙しくて遊びに行けなかった。)、上高地からの帰り道。木曾福島へ抜ける峠で、オーバースピードでヘアピンコーナーへ・・・。一人ならカウンターで切り抜ける所を、K子ちゃんに気を使い。4個のタイヤの状況を感じながらコーナー内まで、ブレーキ解除を遅らせたのです。すると車は、一気に横を向き。キーーッ!と小さな音を立てて横に滑りコーナーを抜けたのです。(今のは何だ!)と。次のコーナーで、もう一度試すと。また、気持ちよく滑りながらコーナーを抜けた・・・。面白くてK子ちゃんの存在を忘れて走っていました。(頭の中は、四個のタイヤの動きで一杯で。気が付けば、直線距離約50kmほどの山道が終わっていました。)

          
上高地にて
(フィルム式の8ミリカメラの画像です。)

これは私でも出来た、かなり安全なドリフトだと思います。Rの大きさにもよりますが、私が乗っていたS130だと70km/h以上の速度からフルブレーキ(車を前のめりにする必要があります。)通常はコーナーの入り口でブレーキを解除するところを、コーナーの頂点近くまで遅らせる(前のめりのままハンドルを切り込む)と、内側の後輪の荷重が減り(コーナー内側の車体後部が持ち上がる感じで)、テールスライドし、四輪共に横に滑ります。ドリフトを終わらせるには、アクセルを踏んで荷重を後ろに移動すると止まりました。拓海君は、紙コップの中で水を回していましたが、これをやると4個のタイヤの上で車体が円運動(1コーナー毎に半回転)するように感じる、とても楽で楽しいコーナーリングでした。(・・・と。今なら思えるのですが。当時は走行ラインをイメージすると、そうなっていただけでした。)

2000cc
SOHC
たぶん130HP
ど ノーマル
AT
 でも可能な
パワー不要の
ドリフト



せっかく気持ちの良いコーナーリング方法を覚えたのに、1年後には乳児の運転手となっていました。 何年か前に誰か教えてくれたら、もっと楽しめたかもしれませんね。